概要
IPアドレス(IP Address / Internet Protocol Address)とは、インターネットやネットワークに接続されたデバイス(コンピュータ、サーバー、スマホなど)を識別するための番号です。
想像してみてください。あなたが友達に手紙を送るとき、住所がないと届きませんよね。 インターネットの世界でも同じです。
IPアドレスは「デバイスの住所」です。 Webサイトにアクセスするとき、あなたのパソコン(クライアント)はサーバーのIPアドレスを使って正しい場所にリクエストを送ります。
例: IPアドレスの形式
IPv4: 192.168.1.1
IPv6: 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334IPアドレスの役割
IPアドレスには2つの重要な役割があります。
1. デバイスの識別
ネットワーク上のすべてのデバイスは、一意のIPアドレスを持ちます。 これにより、「どのデバイスが」「どこにいるのか」を識別できます。
2. データの配送
IPアドレスを使って、データを正しい送り先に届けます。 郵便配達員が住所を見て手紙を届けるように、 ネットワーク機器はIPアドレスを見てデータを配送します。
例: あなたが「itwords.jp」にアクセスするとき:
- ブラウザが「itwords.jp」をDNSでIPアドレスに変換
- 変換されたIPアドレス(例: 76.76.21.21)を使ってサーバーにアクセス
- サーバーがあなたのIPアドレス宛にレスポンスを返す
IPv4とIPv6
IPアドレスには2つのバージョンがあります。
IPv4(アイピーブイフォー)
現在最も広く使われているIPアドレスの形式です。
- 形式: 0〜255の数字を4つ、ドット(.)で区切る
- 例:
192.168.1.1,8.8.8.8 - アドレス数: 約43億個(232個)
- 問題点: インターネットの普及により、アドレスが枯渇
IPv6(アイピーブイシックス)
IPv4の枯渇問題を解決するために開発された新しい形式です。
- 形式: 16進数を8つ、コロン(:)で区切る
- 例:
2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334 - アドレス数: 約340澗個(2128個、ほぼ無限)
- 状況: 徐々に普及が進んでいる
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| アドレス長 | 32ビット | 128ビット |
| 表記例 | 192.168.1.1 | 2001:0db8::1 |
| アドレス数 | 約43億個 | ほぼ無限 |
| 普及状況 | 広く普及 | 徐々に普及中 |
プライベートIPとパブリックIP
IPアドレスは、使われる場所によって2種類に分けられます。
プライベートIP(Private IP)
家庭や企業の内部ネットワーク(LAN)で使われる非公開のIPアドレスです。
- 範囲:
10.0.0.0〜10.255.255.255172.16.0.0〜172.31.255.255192.168.0.0〜192.168.255.255
- 特徴: インターネットから直接アクセスできない
- 用途: 家庭内のWi-Fi、オフィス内のネットワーク
パブリックIP(Public IP)
インターネット上で一意に識別される公開IPアドレスです。
- 特徴: 世界中で重複しない、インターネットからアクセス可能
- 割り当て: ISP(インターネットサービスプロバイダー)から提供される
- 用途: Webサーバー、メールサーバー、家庭のルーター
例: あなたの家のネットワーク
- ルーター: パブリックIP
203.0.113.50(ISPから割り当て) - あなたのPC: プライベートIP
192.168.1.10(ルーターが割り当て) - スマホ: プライベートIP
192.168.1.11(ルーターが割り当て)
インターネットにアクセスするとき、ルーターがNAT(Network Address Translation)という技術で、 プライベートIPをパブリックIPに変換します。
IPアドレスの確認方法
パブリックIPの確認
以下のようなWebサイトにアクセスすると、あなたの現在のパブリックIPアドレスを確認できます。
プライベートIPの確認
あなたのデバイスのプライベートIPアドレスは、以下の方法で確認できます。
Windows
コマンドプロンプトを開いて:
ipconfig
IPv4アドレスの行を確認Mac / Linux
ターミナルを開いて:
ifconfig
または
ip addr showなぜドメインが必要なのか
IPアドレスは数字の羅列で、人間にとって覚えにくいという問題があります。
例えば、あなたが「Googleにアクセスしたい」とき、142.250.207.46と入力するのは大変ですよね。
そこでドメイン(例: google.com)が使われます。 ドメインは人間が読みやすい名前で、DNSという仕組みが ドメインをIPアドレスに自動変換してくれます。
ドメイン → DNS → IPアドレス
google.com → DNS解決 → 142.250.207.46
itwords.jp → DNS解決 → 76.76.21.21このおかげで、私たちは複雑なIPアドレスを意識せずに、 覚えやすいドメイン名でWebサイトにアクセスできるのです。
IPアドレスとセキュリティ
IPアドレスはインターネット通信に不可欠ですが、セキュリティ上の注意点もあります。
IPアドレスから分かる情報
- おおまかな地域: 国や都市レベルの位置情報
- ISP(プロバイダー): どのインターネット事業者を使っているか
ただし、IPアドレスだけでは個人を特定することはできません。 詳細な個人情報(住所、氏名など)は含まれていません。
VPN(Virtual Private Network)
プライバシーを守りたい場合、VPNを使うことで、 自分の本当のIPアドレスを隠し、別の地域のIPアドレスを使うことができます。
関連用語
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| サーバー | IPアドレスを持ち、クライアントにサービスを提供するコンピュータ |
| ドメイン | IPアドレスを人間が読みやすい名前に変換したもの |
| DNS | ドメイン名をIPアドレスに変換するシステム |
| ホスティングサービス | サーバーとIPアドレスをまとめて提供するサービス |