IPアドレスとポート番号

アイピーアドレス / IP Address and Port Number

作成日: 2026-01-12 | 最終更新: 2026-01-24
このページで分かること
  • IPアドレスとは?デバイスの住所
  • ポート番号とは?部屋番号の比喩
  • IPv4とIPv6の違い
  • プライベートIPとパブリックIPの違い
  • プロトコルとポート番号の関係

概要

IPアドレス(IP Address / Internet Protocol Address)とは、インターネットやネットワークに接続されたデバイス(コンピュータ、サーバー、スマホなど)を識別するための番号です。

想像してみてください。あなたが友達に手紙を送るとき、住所がないと届きませんよね。 インターネットの世界でも同じです。

IPアドレスは「デバイスの住所」です。 Webサイトにアクセスするとき、あなたのパソコン(クライアント)はサーバーのIPアドレスを使って正しい場所にリクエストを送ります。

ポート番号は、IPアドレスに付け加えて「どの部屋(サービス)にアクセスするか」を指定する番号です。 IPアドレスが「住所」なら、ポート番号は「部屋番号」のようなものです。

例: IPアドレスとポート番号の形式

IPv4: 192.168.1.1:80
IPv6: 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334:443

IPアドレス:ポート番号
住所:部屋番号

IPアドレスの役割

IPアドレスには2つの重要な役割があります。

1. デバイスの識別

ネットワーク上のすべてのデバイスは、一意のIPアドレスを持ちます。 これにより、「どのデバイスが」「どこにいるのか」を識別できます。

2. データの配送

IPアドレスを使って、データを正しい送り先に届けます。 郵便配達員が住所を見て手紙を届けるように、 ネットワーク機器はIPアドレスを見てデータを配送します。

: あなたが「itwords.jp」にアクセスするとき:

  1. ブラウザが「itwords.jp」をDNSでIPアドレスに変換
  2. 変換されたIPアドレス(例: 76.76.21.21)を使ってサーバーにアクセス
  3. サーバーがあなたのIPアドレス宛にレスポンスを返す

IPv4とIPv6

IPアドレスには2つのバージョンがあります。

IPv4(アイピーブイフォー)

現在最も広く使われているIPアドレスの形式です。

  • 形式: 0〜255の数字を4つ、ドット(.)で区切る
  • : 192.168.1.1, 8.8.8.8
  • アドレス数: 約43億個(232個)
  • 問題点: インターネットの普及により、アドレスが枯渇

IPv6(アイピーブイシックス)

IPv4の枯渇問題を解決するために開発された新しい形式です。

  • 形式: 16進数を8つ、コロン(:)で区切る
  • : 2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334
  • アドレス数: 約340澗個(2128個、ほぼ無限)
  • 状況: 徐々に普及が進んでいる
項目IPv4IPv6
アドレス長32ビット128ビット
表記例192.168.1.12001:0db8::1
アドレス数約43億個ほぼ無限
普及状況広く普及徐々に普及中

プライベートIPとパブリックIP

IPアドレスは、使われる場所によって2種類に分けられます。

プライベートIP(Private IP)

家庭や企業の内部ネットワーク(LAN)で使われる非公開のIPアドレスです。

  • 範囲:
    • 10.0.0.010.255.255.255
    • 172.16.0.0172.31.255.255
    • 192.168.0.0192.168.255.255
  • 特徴: インターネットから直接アクセスできない
  • 用途: 家庭内のWi-Fi、オフィス内のネットワーク

パブリックIP(Public IP)

インターネット上で一意に識別される公開IPアドレスです。

  • 特徴: 世界中で重複しない、インターネットからアクセス可能
  • 割り当て: ISP(インターネットサービスプロバイダー)から提供される
  • 用途: Webサーバー、メールサーバー、家庭のルーター

: あなたの家のネットワーク

  • ルーター: パブリックIP 203.0.113.50(ISPから割り当て)
  • あなたのPC: プライベートIP 192.168.1.10(ルーターが割り当て)
  • スマホ: プライベートIP 192.168.1.11(ルーターが割り当て)

インターネットにアクセスするとき、ルーターがNAT(Network Address Translation)という技術で、 プライベートIPをパブリックIPに変換します。

IPアドレスの確認方法

パブリックIPの確認

以下のようなWebサイトにアクセスすると、あなたの現在のパブリックIPアドレスを確認できます。

プライベートIPの確認

あなたのデバイスのプライベートIPアドレスは、以下の方法で確認できます。

Windows

コマンドプロンプトを開いて:
ipconfig

IPv4アドレスの行を確認

Mac / Linux

ターミナルを開いて:
ifconfig

または

ip addr show

ポート番号とは?「住所と部屋番号」の比喩

IPアドレスが「住所」なら、ポート番号は「部屋番号」です。

一つの建物(サーバー)には、複数の部屋(サービス)があります。 Webページを見る部屋、メールを送る部屋、ファイルをダウンロードする部屋など、 それぞれに部屋番号(ポート番号)が割り当てられています。

比喩実際の意味
住所IPアドレス192.168.1.1
部屋番号ポート番号80番(Webページ)、443番(安全なWebページ)、25番(メール送信)
建物全体サーバーWebサーバー、メールサーバーなど

よく使われるポート番号

インターネットでは、よく使われるサービスに標準的なポート番号が決まっています。

ポート番号プロトコル用途説明
80HTTPWebページを表示通常のWebサイト(暗号化なし)
443HTTPS安全なWebページを表示暗号化されたWebサイト
25SMTPメールを送信メール送信用のプロトコル
587SMTP over TLS安全にメールを送信暗号化されたメール送信
110POP3メールを受信メールを受信するプロトコル
143IMAPメールを受信(サーバーに保存)サーバーにメールを保存したまま受信

💡 ポイント:Webページを見る時は通常、ポート80番(HTTP)または443番(HTTPS)が使われます。 メールを送る時は、ポート25番や587番(SMTP)が使われます。 ブラウザは通常、ポート番号を自動的に判断するので、私たちは意識する必要がありません。

ポート番号の書き方

IPアドレスとポート番号は、コロン(:)で区切って書きます。

例: IPアドレス:ポート番号

192.168.1.1:80      → HTTP(Webページ)
192.168.1.1:443     → HTTPS(安全なWebページ)
192.168.1.1:25      → SMTP(メール送信)

URLで書く場合:
http://192.168.1.1:80
https://192.168.1.1:443

例:あなたが「https://itwords.jp」にアクセスするとき、 ブラウザは自動的に「itwords.jpのIPアドレス:443番」に接続します。 ポート443番はHTTPS用のポート番号なので、安全にWebページが表示されます。

プロトコルとポート番号の関係

HTTPSMTPなどのプロトコルは、 インターネットという「同じ道」を走る「違う車」です。 ポート番号は、その「車」がどの「部屋」に入るかを決める番号です。

例:

  • Webページを見る時:IPアドレス(住所)+ ポート80番または443番(部屋番号)で、HTTPという「車」に乗ってWebページを取得します
  • メールを送る時:IPアドレス(住所)+ ポート25番または587番(部屋番号)で、SMTPという「車」に乗ってメールを送信します

💡 ポイント:インターネットという「同じ道」を、HTTPやSMTPなどの「違う車」が走ります。 IPアドレスとポート番号が「住所と部屋番号」で、プロトコルが「その部屋で何をするか」を決めるルールです。

なぜドメインが必要なのか

IPアドレスは数字の羅列で、人間にとって覚えにくいという問題があります。

例えば、あなたが「Googleにアクセスしたい」とき、142.250.207.46と入力するのは大変ですよね。

そこでドメイン(例: google.com)が使われます。 ドメインは人間が読みやすい名前で、DNSという仕組みが ドメインをIPアドレスに自動変換してくれます。

ドメイン → DNS → IPアドレス

google.com → DNS解決 → 142.250.207.46
itwords.jp → DNS解決 → 76.76.21.21

このおかげで、私たちは複雑なIPアドレスを意識せずに、 覚えやすいドメイン名でWebサイトにアクセスできるのです。

IPアドレスとセキュリティ

IPアドレスはインターネット通信に不可欠ですが、セキュリティ上の注意点もあります。

IPアドレスから分かる情報

  • おおまかな地域: 国や都市レベルの位置情報
  • ISP(プロバイダー): どのインターネット事業者を使っているか

ただし、IPアドレスだけでは個人を特定することはできません。 詳細な個人情報(住所、氏名など)は含まれていません。

VPN(Virtual Private Network)

プライバシーを守りたい場合、VPNを使うことで、 自分の本当のIPアドレスを隠し、別の地域のIPアドレスを使うことができます。

関連用語

用語説明
サーバーIPアドレスを持ち、クライアントにサービスを提供するコンピュータ
ドメインIPアドレスを人間が読みやすい名前に変換したもの
DNSドメイン名をIPアドレスに変換するシステム
ホスティングサービスサーバーとIPアドレスをまとめて提供するサービス
HTTPWebページを表示するプロトコル。ポート80番(HTTP)または443番(HTTPS)を使う
SMTPメールを送信するプロトコル。ポート25番、587番、465番を使う